「もっと写真が上手くなりたい!」「印象的な写真を撮りたい!」そんな風に思っているカメラ初心者・初級者の皆さん、注目です!今回は、ソニーEマウントユーザーにとって衝撃的なレンズが登場しましたので、徹底的にレビューしていきたいと思います。
その名も「Viltrox AF 35mm F1.2 LAB」

F1.2なのにAF対応のレンズとなります
「Viltroxってどんなメーカー?」「F1.2ってすごいの?」「LABって何?」そんな疑問が聞こえてきそうですね。大丈夫です、この記事では、Viltrox AF 35mm F1.2 LABの魅力から注意点まで、しっかりと解説していきます!
それでは、早速その全貌に迫っていきましょう!
Viltrox AF 35mm F1.2 LAB とは? – 常識を覆すスペックと情熱
まず、Viltroxというメーカーについて簡単にご紹介します。
Viltroxは、近年急速に頭角を現してきた中国のレンズメーカーです。特にミラーレスカメラ用の交換レンズにおいて、純正レンズに匹敵する描写性能を持ちながら、驚くほどリーズナブルな価格の製品を次々とリリースし、世界中のフォトグラファーから注目を集めています。
そして、今回ご紹介する「AF 35mm F1.2 LAB」は、Viltroxの中でも特に高性能を追求した「LABシリーズ」に属する一本。Viltroxの技術の粋を集めたフラッグシップラインであり、その分価格少し向上しています。

スペック概要
- 焦点距離: 35mm
- 開放F値: F1.2
- 対応マウント: ソニーEマウント (フルサイズ対応)
- レンズ構成: 10群15枚、絞り羽根11枚
- 最短撮影距離: 0.34m
- フィルター径:77mm
- 絞り羽根枚数: (例: 11枚円形絞り ※最新情報を確認して記載)
- その他: AF/MF切り替えスイッチ、絞りリング搭載、ファンクションボタン2つ搭載、レンズ搭載のカラースクリーン
「35mm」という万能な画角
焦点距離35mmは、昔から「準広角レンズ」の一つとして多くの写真家に愛されてきました。広すぎず、狭すぎない、人間の視界に近い自然な画角は、スナップ撮影はもちろん、風景、ポートレート、テーブルフォト、さらには動画撮影まで、あらゆるシーンで活躍します。
被写体との距離感や構図の基本を学ぶのに最適で、このレンズで日常が特別な瞬間に変わるかもしれません


「F1.2」という圧倒的な明るさの魔法
そして、このレンズ最大の魅力は、何と言っても開放F値F1.2という驚異的な明るさです。F値は小さければ小さいほど多くの光を取り込むことができ、それによって以下のようなメリットが生まれます。

- 圧倒的なボケ表現: 被写界深度(ピントが合って見える範囲)が極めて浅くなり、背景を美しく大きくぼかすことができます。これにより、被写体をドラマチックに際立たせることが可能です。玉ボケも大きく、滑らかになる傾向があります。
- 暗所での撮影能力向上: 光を多く取り込めるため、暗い場所でもシャッタースピードを稼ぎやすく、手ブレを抑えたクリアな写真が撮影できます。ISO感度を低く抑えられるため、ノイズの少ない高画質な描写も期待できます。
- 立体感のある描写: ピント面はシャープに、そして背景は滑らかにぼけることで、写真に自然な立体感が生まれます。
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F1.2の世界は、一度体験すると他のレンズでは物足りなくなるほどの魅力に満ち溢れています。
所有欲を満たすデザインと質感
Viltroxの近年のレンズは、その描写性能だけでなく、鏡筒の質感やデザインにも目を見張るものがあります。「AF 35mm F1.2 LAB」も例外ではなく、しっかりとした作りで、手に取った時の満足感は非常に高いでしょう。適度な重みが高級感を演出し、撮影時の安定感にも繋がります。
また、多くのモデルで絞りリングが搭載されており、マニュアル操作の楽しさを味わえるのもポイントです。絞りリングのクリック感やフォーカスリングの滑らかな操作感も、撮影体験を向上させる重要な要素です。

Viltrox AF 35mm F1.2 LAB のメリット徹底解説! – なぜこのレンズが注目されるのか?
さて、ここからはViltrox AF 35mm F1.2 LABの具体的なメリットを、作例をイメージしながらさらに詳しく掘り下げていきましょう。
息をのむ美しさ!F1.2が織りなす異次元のボケ味
やはり、このレンズ最大の武器はF1.2という明るさがもたらす圧倒的なボケ味です。
- ポートレートでの威力: モデルの背景をトロトロにぼかし、人物を浮かび上がらせるような表現はF1.2ならでは。瞳だけにピントを合わせ、髪の毛や耳元から徐々にボケていく様は、見る人を惹きつけます。特にバストアップや顔のクローズアップでは、その効果を最大限に発揮するでしょう。結婚式の前撮りや、お子さんの記念写真など、特別な瞬間をより印象的に残したい場合に最適です。
- スナップやテーブルフォトでも: 日常の何気ない風景や、カフェでのコーヒーカップなども、F1.2で切り取ればアーティスティックな作品に昇華します。前ボケや後ろボケを積極的に取り入れることで、奥行きのある表現が楽しめます。
- 美しい玉ボケ: 点光源をぼかした際に現れる「玉ボケ」。F1.2の大口径と円形絞り(枚数要確認)により、大きく、角の取れた美しい玉ボケが期待できます。イルミネーションや木漏れ日などを背景に入れれば、幻想的な雰囲気を演出できるでしょう。
F1.4やF1.8のレンズでも十分に美しいボケは得られますが、F1.2のボケはさらに一段階上の、まさに「とろけるような」と形容される別次元のボケ味です。

開放からシャープ:LABシリーズが誇る高い解像力
「大口径レンズは開放だと甘い」というのは過去の話になりつつあります。ViltroxのLABシリーズは、最新の光学設計と高品質な特殊レンズ(非球面レンズやEDレンズなど)を惜しみなく投入しています!

個人的には開放F1.2からでも高いシャープネスとコントラストを実現していると思います!

- 被写体のディテールを忠実に再現: ポートレートであれば肌の質感までリアルに描写。風景写真であれば、遠景の木の葉や建物の細部までしっかりと解像してくれます
- 各種収差の良好な補正: 大口径レンズで問題になりやすい色収差(被写体の輪郭に現れる色ズレ)や歪曲収差なども、高度な光学設計によって、もちろん完全ではないですが、効果的に抑制されています。
- 逆光耐性も期待: コーティング技術の進化により、逆光時でもフレアやゴーストの発生を抑え、コントラストの高い描写を維持してくれるはずです。夕陽をバックにしたポートレートなど、ドラマチックなシーンでも安心して使えます。
この高い解像力と美しいボケ味の両立こそが、現代の高性能レンズの証であり、Viltrox AF 35mm F1.2 LABが目指すところでしょう。
進化を続けるViltroxのAF性能
初期のViltroxレンズはAF性能に課題があると言われることもありましたが、近年その性能は向上していると思います。この「AF 35mm F1.2 LAB」においても、より高速で静粛、かつ正確なオートフォーカスがだと思います!

動画でもテストしているのでぜひ見てください!
もちろん、純正のGMレンズなどと比較すると、極限の状況下では差が出る可能性もありますが、日常的な撮影シーンにおいては十分な性能を発揮してくれるはずです。

驚異のコストパフォーマンス – F1.2がもっと身近に!
そして、Viltroxレンズの最大の魅力の一つが、その圧倒的なコストパフォーマンスです。ソニー純正のFE 35mm F1.4 GMや、他社製のF1.2クラスのレンズは、数十万円することも珍しくありません。

Nikonの35mm F1.2は40万円程度だもんね。。
それに対して、Viltrox AF 35mm F1.2 LABは、同等クラスの性能を持ちながら、より手の届きやすい価格設定(16万円程度)
「F1.2のレンズは憧れるけど、高すぎて手が出せない…」そう思っていた多くのフォトグラファーにとって、このレンズはまさに救世主となるかもしれません。この性能をこの価格で体験できるのであれば、それは非常に大きなメリットと言えるでしょう。
Viltrox AF 35mm F1.2 LAB のデメリット・注意点-購入前に知っておきたいこと
どんなに素晴らしいレンズにも、必ずデメリットや注意点は存在します。購入後に後悔しないためにも、しっかりと把握しておきましょう。
大口径ゆえの宿命 – サイズと重量
F1.2という極めて明るいF値を持つレンズは、必然的に多くの光を取り込むために大きなレンズ径が必要となり、結果としてサイズが大きく、重量も重くなる傾向があります。

920gなので、F1.2としては特別重いわけではないですが、結構重く感じると思います
- 携帯性と取り回し: 日常的に気軽に持ち運ぶには、少し気合が必要かもしれません。長時間の撮影では、首や肩への負担も考慮する必要があります。
- カメラとのバランス: 特に小型軽量なα7CⅡのようなボディと組み合わせた場合、フロントヘビーになりバランスが悪く感じる可能性もあります。グリップのしっかりしたα7シリーズなどとの相性が良いかと思います

動画内でα7CⅡにつけてテストシューティングしていたりするけど、やっぱりフロントヘビーに感じました。
このサイズと重量は、F1.2の圧倒的な描写性能とトレードオフの関係にあると言えます。購入前に、実際に店頭でカメラに装着してみるなどして、そのバランス感を確認することをおすすめです!
手ブレ補正 – 純正レンズとの差は?
写真撮影の時は大丈夫ですが、動画撮影時には手ブレ補正に違いが出てきます

Sonyの場合は、サードパーティ製の場合、アクティブ手ブレ補正が効かなくなってしまうのでどうしても動画撮影時に手ブレが起きやすくなります
FIXの固定のショットや、ジンバルを使うことによって動画でも使っていくことができます!動画でも手ブレ補正テストをしているのでぜひ参考にしてください
AF性能の限界 – 純正レンズとの差は?
ViltroxのAF性能は向上しているとはいえ、やはり純正のハイエンドレンズと比較した場合、特に動きの速い被写体の追従性や、極端に暗い場所での合焦速度・精度においては、一歩譲る可能性があります。

特にF1.2の場合は、しっかりとボケるのでAFがズレた時が一目瞭然になってしまいますね
- 動体撮影の得意不得意: スポーツや走り回る子供、飛んでいる鳥など、俊敏なAF性能が求められるシーンでは、純正レンズに分があるかもしれません。
- 迷いやすいシーン: コントラストの低い被写体や、輝度差の激しいシーンなど、AFが迷いやすい状況では、純正レンズとの差を感じることがあるかもしれません。
とはいえ、一般的なスナップやポートレート撮影であれば、十分実用的なAF性能を備えていると期待されます。ご自身の撮影スタイルと照らし合わせて、どの程度のAF性能が必要かを見極めることが大切です。
大きめのフィルター径とそのコスト
大口径レンズは、必然的にフィルター径も大きくなる傾向があります。このレンズのフィルター径が例えば77mm、あるいはそれ以上になる場合、PLフィルターやNDフィルターなどのフィルター類も高価になりがちです。
すでに他のレンズでフィルターシステムを組んでいる方は、手持ちのフィルターが使えない可能性も考慮しておく必要があります。
Viltrox AF 35mm F1.2 LAB は、こんなあなたにおすすめ!
さて、メリットとデメリットを踏まえた上で、この Viltrox AF 35mm F1.2 LAB は一体どんなユーザーにおすすめできるレンズなのでしょうか?
- 「ボケの魔法」に魅せられたいあなた: とにかく背景を美しくぼかして、主役を際立たせた印象的な写真を撮りたい!F1.2ならではの異次元のボケ味を体験したい方には、最高の選択肢の一つとなるでしょう。
- 暗所での撮影が多いあなた: 夜景スナップ、薄暗い室内でのポートレート、レストランでの料理撮影、星空撮影(35mmは少し画角が狭いですが、明るさを活かせます)など、暗い環境下で撮影する機会が多い方にとって、F1.2の明るさは強力な武器になります。
- ワンランク上のポートレートを目指すあなた: ポートレート撮影において、F1.2の浅い被写界深度は、モデルの表情や存在感をより一層引き立てます。他の人とは一味違う、プロのようなポートレート作品を撮りたい方におすすめです。
- コストを抑えてF1.2の世界を体験したいあなた: 純正のF1.2レンズは非常に高価で手が出せないけれど、F1.2の描写は諦めたくない。そんな方に、Viltrox AF 35mm F1.2 LABはまさに福音となるでしょう。
- Viltroxの描写力と情熱に共感するあなた: 新進気鋭のメーカーが情熱を注いで開発したLABシリーズの実力を、ご自身の目で確かめたいという探究心旺盛な方にも、ぜひ試していただきたいレンズです。
- 35mm単焦点が好きなあなた: 既に他の35mmレンズを持っている方でも、F1.2という新たな表現力を求めてステップアップする価値は十分にあります。
一方で、以下のような方には、他の選択肢も検討する余地があるかもしれません。
- 軽快さ・コンパクトさを最優先するあなた: F1.2の描写力よりも、日常的な持ち運びやすさや機動性を重視するなら、より小型軽量なF1.8クラスのレンズやズームレンズの方が適している場合があります。
- AF性能に絶対的な信頼性を求めるあなた: スポーツや野鳥など、一瞬を逃せない動体撮影がメインで、AF性能に一切の妥協をしたくない場合は、やはり純正のGMレンズなどがより確実な選択となるでしょう。
- 予算にシビアで、まずは基本を学びたい初心者の方: F1.2は魅力的ですが、最初はもう少し扱いやすく安価なF1.8の50mmや35mmから始めて、単焦点レンズの基本を掴むのも良いステップです。

まとめ:Viltrox AF 35mm F1.2 LAB は「買い」なのか?
さて、長々と語ってきましたが、Viltrox AF 35mm F1.2 LABの魅力、伝わりましたでしょうか?
このレンズは、間違いなくソニーEマウントユーザーにとって、新たな表現の可能性を切り拓くエキサイティングな一本です。F1.2という圧倒的な明るさがもたらす官能的なまでのボケ味と、暗所での撮影能力。そして、LABシリーズならではの高い解像力とビルドクオリティ。これらが、従来のF1.2レンズよりもはるかに身近な存在になるのです。
もちろん、サイズや重量、AF性能の限界といった注意点も存在します。しかし、それらを差し引いても、このレンズが持つ魅力は非常に大きいと言えるでしょう。
「手頃な価格でF1.2の世界を体験したい」 「自分の写真表現に、もっとドラマチックなインパクトを加えたい」 「人とは違う、こだわりの一本を持ちたい」
そんな風に考えているあなたにとって、Viltrox AF 35mm F1.2 LABは、まさに「買い」のレンズとなる可能性を秘めています。
F1.2という明るさは、あなたの写真の世界を一変させる力を持っています。薄暗いシーンが突如として撮影チャンスに変わり、ありふれた日常がアートになる。そんな魔法のような体験が、このViltrox AF 35mm F1.2 LABで現実のものとなるかもしれません。